上層部から新年早々の力強い改革を約束されちゃった我がモロニィPB社。兵隊アリの心配をよそに、まずは小手調べといわんやの第一弾が発表され、社内は騒然となった。
それは、抜本的な意識改革をキャッチフレーズとした、上層部推薦指定図書プロジェクト。とってもイミフなので、ざっくり説明すると、
- お前らの根本的な意識を変えてやるぞ
- 上層部のチョイスしたナイスな本たちがあるぞ
- その中から1つだけ選ばせてやるぞ
- 家に帰ったら凝視しながら読むんだぞ
- おっと、もちろん拒否権なんて無いぞ
てな具合。
指定図書群のタイトルについては伏せるものの、今話題になっている自己啓発系、難解系が目白押しで、圧倒的な活字物量が約束されているのは明らか。これでもワシは、どちらかといえば理系なだけに、その活字という暴力を想像しちゃっただけで寝込んじまいそうな勢い。下手な仕事よりキツイんじゃないかコレは。
なお、読書感想文を書けだとか発表会をするだとかいう鬼畜イベントはないとのこと、現段階では。ウチの上層部も、そこまで鬼ではないということか。
問題は何をチョイスするか
並みいる指定図書に混じって1冊だけ。ジャンルこそ自己啓発系ではあるものの「マンガで分かるシリーズ」が含まれていることを発見。ワシを含む、ろくでなし達と意見交換した。
「あのマンガシリーズでええやん。文字読むんダルイ。」
「お前もか。オレもダルイからマンガでええわ。」
ワシ以外にも活字恐怖症ともいうべき人間は決して少なくない。しかし、1冊だけ紛れているという特異な状況は上層部の仕掛けたワナではないか?そんな考えが頭をよぎり、その不安を吐露したところ、
「お前考えすぎやろw」
と、考えすぎ多数で否定された。納得できないワシ。ともあれ、指定された期日までに読みたいと思われる本を決めなければならない。
「そんなことよりお前ら、オレ荷受やぞ。大量の本入荷したら、オレが運ばにゃならんじゃねーか。」
「良い運動になるんじゃね?」
「なるわけねーだろっ」
とにかく決めなければならない。